こんにちは、若松です。
皆様はどのような学生時代を過ごしていたでしょうか?
それはきっと勉学、スポーツ、友情、恋愛を満喫する甘くて苦い素敵な日々であったのだと存じます。
私はというと、ミステリ中毒な灰色の脳細胞系studentでありました。
現在も続く趣味である小説を好んで読み始めるきっかけとなったのもアガサ・クリスティ。疑り深い性格になってしまったのは、きっと彼女のせいです。
跳ね上がった口髭と卵型の頭が特徴的で、ホットチョコレートを好んで飲みまくる男の話。
そして安楽椅子でお馴染みの、編み物と人間観察ばかりしているお婆さんの物語を、当時の私は読み漁っていたものです。
犯人のわからないドキドキ感と、探偵気取りで推理に没頭する娯楽は、私にとって至福の時間でございました。
と言いながら、実は刑事コロンボにも目がなかった私(ご存知ない方は古畑任三郎をイメージしてください)。
事件の犯人は冒頭で開示されていて、それに早い段階で感づいたコロンボと犯人のやり取りや駆け引き、何よりも犯人側の行動や心理、そして追い詰められていく様が描写されるという内容。つまり犯人視点でも読み(観)進める事ができるという魅力に夢中となりました。
因みにコロンボに関しては、小説ではなくテレビシリーズのイメージが強いです。
「うちのカミさんがねぇ〜」なんて、よくピーター・フォーク(吹き替えなので厳密には小池朝雄さん)のモノマネをして、その場を白けさせたものです。
そして犯人丸わかり物の流れを組み、更には主人公にしてしまった漫画、「DEATH NOTE」も熱心に愛読した読み物の一つ。
ノートに本名を書かれた者は死あるのみ、という飛び道具設定でありながら、IQ高めな頭脳戦が繰り広げられる至高の作品です。
夜神月(キラ)とLの対決を経て、ニアへとつながるストーリーと劇的なラストには手に汗を握りました。
残念ながら私はデスノートを所持してはおりませんが、その代わりにBUYノートを持っています。
ただただスマートフォンのメモ帳に欲しい物を記載しているだけなのですが、そこに書かれた物は必ずBUYしちゃうという恐ろしい代物。
今回新たに書き加えられた被害者(商品)がこちらです。
Shirt∶KENNETH FIELD
BLUE
¥28,600-(tax in)
私が贔屓にしているブランドの一つである、KENNETH FIELDの「MIL SHIRTS」というモデル。
一見シンプルで謙虚なふりをしていますが、ポテンシャルの高さを全く隠しきれておりません。最高です。
ベースとなっているのは50年代のミリタリーシャツ。
先ず、襟の形状をお伝えしたく存じます。
襟先に向かって緩やかな曲線を描き、仄かに丸みを帯びながら頂に到達する様は、一目惚れ
するに足る美しさ。
お次はフロントです。両胸ポケットのサイズは比較的大きめで、ヘムは潔くストレート。ハリのあるシャンブレー生地の質感も相まって、生き物に例えたならば、体幹のしっかりした頼もしさがあります。
ヨークのプリーツも見逃せません。
肩周りなどの可動域を広げて着用感を良くするためのディテールですが、それがデザイン性に繋がるという一連の流れが良いですよね。バックスタイルに立体感が生まれます。
と、ここまでは購入前までのお話。
着用や洗濯を繰り返したその先にも、さらなる魅力が待っているのです。
ご覧の通りセルビッジ付き。つまり凹凸感のある独特なアタリが期待でき、経年変化をお楽しみいただけます。
この「経年変化」という言葉にめっぽう弱い私。
人も物も、年数と経験を積んだ分、深く強く美しくなれるはずだと思うのです。
例えばそうですね、ひとつ未来の話をしましょう。
若松家の夕飯にて。
歳のせいか、どうも最近手元が覚束なくなった私。
お米を茶碗から口へ運ぶ途中、箸からポロリと落としてしまう。
落ちた先はMIL SHIRTSの左胸ポケットあたり。
ポケットに付いた米粒を拾い上げようとした私であったが、そこで長年愛用してきたシャツの色落ちや生地感の変化にふと気がつき、思わず呟いた。
「お前、いい顔になったなぁ」と。
「あらやだ、しっかりしてくださいよ」
向かいに座る妻は微笑みながらそう言い、醤油と思い込んだウスターソースを冷奴にかけようとしているところであった。
私は慌ててそれを制し、妻に醤油を手渡す。
「フフ、これじゃあ人の事を言えないわね」
「まったく、お互い歳を取ったもんだな、ハハハ」
実はこれが醤油ではなく黒蜜で、この数秒後に一悶着起こす事になるのだが、それはまた別の話。
と、このように経年変化を楽しむ事ができます。
更に、
「戦争は、あなたが望むなら終わらせる事ができる」
人種、性別、年齢問わず、全ての人が心に持つべき想いが、内側のタグに記されていて胸が熱い。
つまり、世界の82億人に着ていただきたいシャツというわけです。
そして、ノートに書かれた物がもう一つ。
Shoes∶polpetta
BLACK
¥36,300-(tax in)
もう春夏シーズンの定番と言ってしまっていいアイテム、グルカサンダル。
他ブランドからも色々出ておりますが、polptta(ポルペッタ)のそれは一味違います。
何が違うかと言うと、大人の足元を任せるに相応しい色気を持っているところ。
アッパーに上質なレザーを使用しているのですが、これがまた雰囲気の良いシボ革。
ややマットな質感で、嫌らしすぎないのもプラス要素です。
そこにゴールドバックルが絶妙に洒落たバランスで登場。
フォルムは程々にすっきりしていて、ボッテリ感もトンガリ感もありません(尖って良いのはポアロの靴だけ)ので、「トレンド過ぎない今っぽさ」を表現するには満点と言えるのではないでしょうか。
実はこちら、以前にも取り扱っていたモデルなのですが、その時は早々に完売してしまい買いそびれた私。
今回は急いでBUYノートに走り書きをしたというわけです。
せっかくですので、先ほどのMIL SHIRTSと合わせたコーディネートを組んでみました。
Pant∶Artigianale
BROWN
¥28,600-(tax in)
「どこか少年のような、それでいて仄かに色気があって、よくよく見たら洒落てる中年の男」がスタイリングのテーマです。
そろそろ日中はショートパンツを召しても良い頃合い。
これはまた楽しみが増えてしまいますね。
さて、如何でしたでしょうか?
いつにも増して無駄話が多く、お目汚し失礼いたしました。
お洋服選びを考える上で、少しでも参考の足しになれば幸いです。
それではまた。
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